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BMW R27 (8)

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 エンジンが回ると一旦消えるチャージランプが,回転を上げるとちらちら点く問題.ジェネレータの端子電圧を測ると,回転が上がると電圧が落ちる.コイルの問題か?接点の問題か?ネット上での先輩たちの意見では,コイルよりもまずはローター(回転子)の接点,ステーター(固定端子)の日本のカーボンブラシ,カーボンブラシを押し付けているゼンマイバネをチェックするべしとの由. 取り替える前のカーボンブラシとゼンマイバネ  カーボンブラシとゼンマイバネは消耗品だし高価とは言えないので早速2セット手配したらすぐ送られてきた.ところが今度は弄る時間が取れず,しばらく放置することに.  さて,取り外してみるとカーボンブラシは新品に近いので迷ったが折角新品を入手していたので2本とも交換した.カーボンブラシを交換するときにはゼンマイバネも交換することが推奨されているので,古いのを外すときにじっくり観察してその通りに新しいのを嵌める.しかし,エンジンを回しても発電しない.なぜだろう?ゼンマイバネがカーボンブラシをちゃんと押していないようだ.ゼンマイバネの取り付けを180°ひねってカーボンブラシをしっかり押すようにすると今度は回転を上げると7 V以上の電圧が出た.前にここを弄った人がゼンマイバネを取り付けるときにひねり忘れていた可能性が高い.まあ,単にゼンマイバネがヘタって圧が加わらなくなっていたのかも知れないが. 新しいカーボンブラシとゼンマイバネを装着  これでジェネレータの発電はOK.回転をちょっと上げるとチャージランプが消える.ちらちら点滅もしない。カーボンブラシでなくゼンマイバネを替えるだけで解決していたかも知れない.   ついウィンカーを戻し忘れてしまうのを少しでも解消するために,下記の回路を組んでヘッドライト・ナセルに入れてウィンカーの点滅に合わせてブザーが鳴るようにした.  チャンと鳴るんだが,ちょっと音が小さいかも.ヘルメットかぶった状態で聴こえるか後で試してみよう.音はちょっと安っぽいかな?実は軽トラがバックするときの音に似てる.  折角付けた ウィンカーを戻し忘れブザーだが ヘルメット被って走行していると危惧した通り聴こえ難い.このブザーが85dB ってどうやって測ったんだ?よほど騒音計のマイクを近づけないと無理だろう.しかも,そのブザーをヘッドライト・ナセルの中に入れているから...

BMW R27 (6)

 ハンドルのバーエンドのウインカーは前からも後ろからも見えるHELLA製で当時としては先進的だったのかも知れないが、今となっては後続車両からの視認性を考えて車体後部にも装着すべきだろう。ホンダのモンキー用のを2ヶ入手して、白熱電球をLEDに交換し、ラッゲージキャリアのボルトを利用して取り付けた。ヘッドライトナセルの中でウインカースイッチからの線を分岐してフレームに沿わせて接続。ウインカースイッチを入れると前後同時に点滅する。  タンクを固定。タンク前部の固定方法がパーツリストとちょっと違う気がするが…  エンジンオイルは真っ黒だったので交換。モチュールの20W-50を1.25 L入れる。白濁していた変速機のオイルには同じ20W-50を0.65 L入れた(マニュアルには変速機のオイルはギヤオイルのSAE 90という記述(P.10 & 11)とエンジンオイルと同じ(P. 40)という異なる記述があるのだが...)。キックが軽くなったように感じるのはプラシーボ効果?ドライブシャフトと後輪を繋ぐベベルギアにはギヤオイルのSAE 90を0.125 L入れるのだが、こちらはまだ入手していないので後回し。シングルグレードのギヤオイルは少量ではあまり売ってない。GL5の80W-90で良いのかな?クリメカさんに聞いたところ、「当初はエンジンもギアボックスもファイナル・ドライブもモーターオイルです。」とのこと。シングルは「モーターオイルのまま1967年に販売終了している」のではないかということで、手に入れた英文マニュアルとはちょっと違うが、あまり気にせず20W-50を0.125 L入れれば良いみたいだ。  とりあえずキックを繰り返してエンジンをかける。冷えるとかかりが今一。ホンのちょっとだけ走らせる。久し振りのバイクはちょっと怖い。走り出しはピョコンと後輪が跳ねる。これがトルクリアクションか。1速はえらくギヤ比が高くてすぐ2速へ。ちょっとワイドギアすぎるなあ。ハンドルが重いのは空気圧の問題か。倒れ込むようでちょっと怖い。これは感覚が戻るまで時間が掛かりそうだ。筋トレも必要だな。前後ともショックアブソーバーが抜けている感じだがこんなものなのか?とくにフロントのショックの上下の取り付け部分はボルト、ワッシャー、ブッシュ、ナットの傷んだところだけを取り換えるか、それとも全て取り換えた...

BMW R27 (7)

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  オイルが漏れるフロントのショッアブソーバーを分解し,ダンパーの交換を試みる.まずはおニューのダンパーを入手.  ショックのスプリングを縮める治具を作成する.上の穴は直径57 mm.下は現物合わせで長方形の穴を開けた.板はホムセンで売っている端切れ,ボルトはM8で1 mの寸切ボルトを半分に切った.写真にはないがボルトは下部で供回りするので板をナットで挟むように固定した。  9 mmのレンチでダンパーの軸を固定して上部の固定部(テレスコアイ)を捩じって外す.アッパーカバーを除くとスプリングが取り外せる.ロアーカバーは木のハンマーで叩いて外す.下部の固定部(テレスコアイ)は一本は手で捩じって簡単に外せたが,もう一本は固着していたのでパイプレンチを使って二人掛かりでやっと回すことができた.軽く清掃して新しいダンパーを使って組みなおした.  新しいダンパーのショックユニットを装着してこわごわ乗ってみたが,問題は無い.古いダンパーはスカスカだったのでで替えて正解だった.ただ,フレームにはちょっと違和感がある.たぶんこけてフレームにひずみが出ているのではないかな?  それから,エンジンのかかりは以前より良くなった.が,問題はエンジンが回ると一旦消えるチャージランプが,回転を上げるとちらちら点く.ランプナセル内のメインスイッチの接触不良か,レギュレータ部の接触不良か,あるいはジェネレータのトラブルか?  また,ホーン(ブザー)がちゃんと鳴らない。バッテリーの放電を疑ったが問題なかった.  しばらく二輪に乗っていなかったので,ついウィンカーを戻し忘れてしまう.どっかにインディケータを設置するかな?

STAX SRM-1 (3)

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 SRM-1の初段増幅部には立派な定電圧回路が入っているが,次段増幅部と最終出力段のエミッタフォロワの電源は整流したままである.事実上問題が無いのであろうが気になるのでMOSFETのリプルフィルタを挿入した.  ぺるけさん以来多くの人が使っているような回路である.2SK3566はおんにょさんのBLOGで「VDSSは900Vもあり...リプルフィルタ用途として2SK3067の代替になりそう」と紹介されていたので使ってみた.  この回路だと10 V程電圧が下がるので最大出力はその分減じるが大きな問題ではない.定電圧回路にしなかったのは商用電源の電圧変動に応じて電圧の変化が大きく,それを考えると出力電圧を低く設定せねばならず,そうするとMOSFETで消費される電力が大きくなるので現実的でない.リプルフィルタなら常に10 V程度の損失で済み,MOSFETの消費する電力も小さく,ヒートシンクも不要だ.通常の真空管アンプより電圧が高いので,電解キャパシタを二段重ねにせねばならず,並列に抵抗を入れて,掛かる電圧を揃えた.フィルム・キャパシタの方は1個でも630 V耐圧のものをシリーズに繋いだので特に抵抗は入れていない.FETのドレインに入れたキャパシタは2 kV耐圧のセラミックである.  リプルフィルタがあろうがなかろうが音は特に変わらないようだ.ということは元の設計が必要にして十分だったということでしょうね.今回の変更は私の自己満足ということで.  出力端に入れている2 Ωと0.4 µFはゲートに入れた発信予防の2.2 kΩの所為で20 kHz以上でインピーダンスが上昇するのを防ぐためのもので,抵抗は高い周波数で下がり過ぎないようにと入れたが,キャパシタは多分2 µF程度が望ましいだろう.手持ちの関係で0,4 µFとなっている.   スイッチオフ時にドレインとゲートの電圧が逆転しないようにドレイン側にダイオードを入れている.22 kΩにパラに入れてもいいだろうが,ゲート側のキャパシタの容量を大きくする場合は今の位置の方が良いだろう.要はドレインとゲートの電圧が逆転しなければいい.

STAX SRM-1 (2)

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初段用定電圧電源の電源トランス直後のフューズ(0.1 A)が1本飛んだ原因について考える。下図はSRM-1のリーフレットに記載の図である。 図のトランスの二次巻線の上側が高圧、下側が低圧( 初段用 )である。どちらもセンタータップが付いている。高圧部の平滑キャパシタの容量を47 µFから100 µFに上げたことによって充電の度に流れる電流のピークは高くなった筈。スイッチ・オン時には突入電流が流れやすいが、波形のどの部分でオンになるかで突入電流は変化する。たまたま大きな突入電流が流れたタイミングで、二次側の電流も大きくなって、ヒューズが切れたのかも知れない。 大体、二次側にヒューズ(0.1 A)が入れられている理由がよく分からないのだが?大きな電流を流したくない理由はカットレス・コアのトランスではないだろうか?この手のコアだと突入電流は大きいし、ダイオードを通して平滑キャパシタを充電するパルス的な電流のピークも高くなる。初段の電源は電流も少ないのでトランスの巻線も細く、ちょっとした過電流でトランスが断線することを懸念してのヒューズかも知れない。 ダイオードがオフになった瞬間、電源トランス二次側の漏洩インダ クタンスによるキックバックで高圧が発生する。スナバでもいいが、SRM-1の場合に二次側にキャパシタが入っているのはこの共振をダンプしてダイオード由来の雑音ノイズの低減を狙ったのだろう。 高圧部の平滑キャパシタの容量を47 µFから100 µFに上げたことで低圧部の電流も影響を受けて?不安定になった可能性もある。 高圧部のダイオードにもキャパシタがパラに入っているのは、同様に ダイオード由来の雑音ノイズの低減を考えているのだろう。 逆回復時間(trr)の短いものに交換するのも悪くないだろう。このキャパシタ、ダイオードに掛かる逆電圧と同じ鯛圧が必要の筈? 高圧部の平滑キャパシタは 100 µFに上げてしまって今更戻したくもないので、ピーク電流を抑えるために高圧部のトランスの二次側に抵抗(あるいは)を入れるのが良いかも知れない。10~20 Ω程度なら出力電圧もほとんど変わらないだろう。基板にはあまり余裕が無いが抵抗の足を伸ばして基板から少し浮かせて取り付ければいいだろう。どれくらい発熱するかは予測できないが。結局基板の銅箔切ったり穴を開けたく無いので、短くしたラグ板にL字...

STAX SRM-1

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 STAX SRM-1を入手。MK2とかProとかPPとか付かない「素のSRM-1」で1979年に発表されている。真空管で言えばロフチン・ホワイトの初段を差動にしてプッシュプルにして最後にカソードフォロワを付けたような回路を半導体に置き換えたようなものだが、シンプルな構成で前から気になっていた機種だ。当然、直結のために電圧が積み上がっていくので最後はキャパシタで切って出力となる。電源トランスにカットレスコアを奢り、初段の電源には定電圧回路が入っている。 3年後に発表されたMK2になると筐体はほとんど同一だが、フォールデッド・カスコードでレベルシフトを行い、出力部のキャパシタを省いてDCアンプになった。回路は複雑になってマニア受けしそうな構成である。一方、トランスは製造し易そうな普通のコアのものになっている。 個人的には以前からシンプルな素のSRM-1が気になっていた。 切られていた電源コードを繋いで、後部から前面のスイッチ迄の配線を念のため2芯シールドに替えておく。シールド線と言っても1芯あたりAWG22で300 V RMS 2.9 A迄流せるものである。まずは高圧電源の電解キャパシタだけ念のため換装。元々付いていたのは47 µF 350Vだったが、商用電源の変動を考えて450 V耐圧にアップグレード。突入電流とか考えても大丈夫だろうと容量も100 µFに上げた。ただカットレスコアのトランスなのでもし突入電流が問題になるようなら抵抗かパワーサーミスターを入れるしかないが多分これ位は大丈夫の筈。チューブラータイプの電解キャパシタの選択肢が少なくなっている。F&Tという会社の製品を初めて使う。ドイツの会社らしいが、実際の製造国はどこだろう? 各部の電圧は多分正常。きれいに揃っているのは直流帰還のおかげかな?とりあえずの音出しも問題なし。用意していたTrは不要に。高圧電源を分圧してプロバイアスを用意するかな?などと考えていたら、あっ、LEDが点いてない! 外して調べてみるとLED単体は生きている。あれっ、初段の電源のヒューズが飛んでた。いじくっているときに過電流か? 0.1 Aのヒューズは近くのホムセンにはない。遠くまで行かねばならない。 ヒューズを新しくしたら問題なく動作している。LEDもちゃんと点いた。 初段の定電圧電源の電解キャパシタも換装。近所のホ...

BMW R27 (5)

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 R27にはハンドルのバーエンドに6 V 18 Wの枕型ランプ(festoon light bulb)のウインカーが付いている。車体の前からも後ろからも点滅が見えるタイプだ。18 Wの消費は方向指示を出す時だけとは言うものの、ジェネレータの発電容量が60 Wしかないので負担が大きい。ヘッドライトを点けていてブレーキを踏んでウインカーを点けたらヘッドライトが暗くなりそうだ。ここは電球を消費電力の少ないLEDに交換したいところ。  また、現代だと車体後部にも無いと方向指示の視認性が問題になるかも知れないので、後部に小型のウインカーを増設したい。入手したのはホンダ・モンキー用のもの。6 V 3 Wの白熱電球が付いていたがネットで見つけたLED球に交換してバッテリー直結で点灯してみると結構明るい(左がLED、右が白熱電球)。橙色のプラスチックのレンズを通してダイオードの発光部がはっきり見えるのが気になる人もいるかも知れないが、LEDらしいと言えばその通りだ。 直射日光下においても視認性は高い 。ちょっと黄色みが強いが…    固定は車体に直接ではなく、ラゲッジ・キャリアのM8ボルトの向きを外向きにしてそこにM8-M6の変換ジョイントを介して取り付けたが、それほど違和感は無さそうだ。さて、問題は配線の取り回し。テールランプやストップランプの配線はリア・フェンダーの裏にトンネルが作ってあってそれを通っているが、そのトンネルにさらにワイヤーを2本通すのは難しそうだ。トンネルの横に沿わせてテープで固定するのが現実的か?それとも、フレームに添わせてタイロっクで固定するか?  フロント側のバーエンドのウインカーの電球だけでなくインディケータやテールランプやストップランプもLED化すれば、6 V電装のままでも結構余裕が出ると思う。12 V化は確かに魅力的ではあるが、VAPEのPowerdynamoのキットは点火システムがバッテリー点火からマグネトー点火へという根本的な変更を伴うので、高価でもありちょっと躊躇する。これ以外にはビーマー輸入屋のカタログにはR60/6-100RS用のジェネレータを使うALT-R27というキットが載っているがこれも高価だ。また、12 V化によって限られたエンジン出力を僅かとはいえ今まで以上に発電に取られるというのも気分的には嬉しくない。  欲を言えばヘッドライト...