STAX SR-5 ケーブル

 最近は主にSR-X Mk3(ジャンク)改を使っている。透明度が高く細かいところまでよく聞き取れる。いわゆる解像度高い系だ。歪み感は少ないが低音はやや軽い。イヤーパッドを少し厚いものに換装しているがそれでも耳介への圧迫感は多少ある。一方、SR-Λ Nova Signatureはあまり使っていない。バランスはいいし耳介への圧迫感もないのだが、振動膜が大きいせいだろうか?何となく遠くで鳴ってる感がある。イージーリスニング向きかも知れない。目的に応じて使い分けるのが良さそうだ。

 SR-5(ジャンク)改を久し振りに聴いた。少し雑味?があるような、でも室内楽やオーケストラのホールの響きが良い。その雑味は僅かな歪み感というか濁りなのかも知れない。SR-X Mk3の発音体をSR-5の筐体に入れると面白いかも知れない。

 しかし、SR-5の静電容量(ケーブル込み)を簡易型Cメーターで測ると400 pF以上ある。これはおかしい。120 pF前後の筈だ。使用したCメーターの仕組みから推測するに、静電容量そのものが増大したのではなく、おそらくケーブルの被覆の絶縁が劣化してリークしているものと想像。ケーブルの両端(プラグ側と発音体側)を残して切り落とし、手元にあったシリコン被覆線2本とビニル被覆線1本を三つ編みにしたものを挿入した。シリコン被覆線が音声信号用、ビニル被覆線はバイアス用である。ついでにSR-Λを真似て発音体側バイアス回路に100 MΩを入れた。

 三つ編みの線間容量は80 pF前後で、発音体とケーブル込みのトータルの静電容量は110 pF程度とオリジナルの仕様とほぼ同等。

 アンプ側の設計で、高域でインピーダンスが下がりしっかり電流が流せないといけないというのは殆どワイヤーの静電容量のせいだ。ケーブルを排し高電圧少電流出力のデジタルアンプをヘッドホン本体に組み込めば良いのではと思う。ただし、高電圧の電源部を別に作り、そこからアンプ部に給電する必要がある。

 STAXのケーブルは昔は布巻きの6芯だったが、プロバイアス化と前後して6芯の平行コードに変わった。いずれも途中まで6芯で、発音体の近くで左右3本ずつに分かれる。構造上平行コードの方が線間の静電容量は低そうだ。

 何故かなりの部分が6芯で左右分かれていないのか?静電容量を介してクロストークが起こるとしてもオーディオ的には問題にならなような高い周波数の話だからだろうか。プラグのところから左右別れていて良い気がする。

 手製三つ編みケーブルはプラグの直後空左右別々である。


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