静電型(コンデンサ型)ヘッドホン専用アンプ 13
当初の設計ポリシーをあっさり諦めて初段の後にカソード・フォロワ段を加えてみた。終段のプレート負荷抵抗には51 kΩ3 Wをパラにしていたが、W数が足りなかった。調整を繰り返すうち2本が焼けて壊れてしまった。それを知らずにああでもないこうでもないとやっていて堂々巡りしていた。
焼けた抵抗を取換え、周波数特性を計ってみた。無帰還でゲインは約67 dB (1 kHz)。左右は良く揃っていてせいぜい0.2 dBの偏差である。10 kHzまではほぼフラット。-3 dBは約40 kHz、-6 dBは80 kHzである。これはトランスの特性から考えても悪くない。負帰還は掛けずにおく。
ゲインが余っているので入力トランスは1:1+1より1:0.5+0.5の方が良さそう。入力部には音量のコントロールと左右のバランス調整が欲しいなあ。いっそトランスを取り外して初段の共通カソードに定電流回路を入れて差動にしてみるか?
うちのStaxジャンク三兄弟のSR-5とSR-X MK3とSR-Λ nova signatureでとっかえひっかえ楽しく聴いているのだが、先日迄と僅かに印象が変わり、低音が良く出ている気がする。特段、低音域の時定数に大きな変化は無い筈だし、周波数特性上の変化は無いのだが?
もしかして、電源部とシャーシを別にして1 m程のコードで繋いでいるのだが、アンプ部のB電源の入口を0.4 µFのフィルム・キャパシタだけで済ませたのがまずかったかな?初段とカソフォロ段の所にはしっかり電解キャパシタを入れておいたのだが。アンプ部のB電源の入口は動作時には730 V、一応電源部にディレー回路は入っているが、直結回路の電圧配分が落ち着くまでは800 V近くまで上がるので、電解キャパシタを入れるとすると二階建てになるのでさらっとフィルムで済ませておいた。平衡増幅なので、電源回路のインピーダンスへの要求は低いとたかを括っていたのだ。ここは10 µFでも良いから入れた方が良い?(2022.01.13)
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