静電型(コンデンサ型)ヘッドホン専用アンプ 7

左chにだけ時々チュルチュルとカサコソというノイズが混じる。真空管を替えてみたがあまり変わらない。そこでヒーター・バイアスを384 V→405 V程度に上げたところ、ノイズは聞こえなくなった。念のためヒーター・バイアスやヘッドホンのバイアス電圧の分圧ポイントにはバイパスのために手持ちのフィルム・キャパシタを入れておく。

SR-5改の周波数特性を計ってみた。勿論、10年程以前に4個100円で秋月電子で購入したWM-62PCなので、得られた測定結果がどれ位正しいかは不明だ。

以前は百均のパテをこねていびつなカプラっぽいものを作って計測したのだが、今回はフラットな発泡スチロールにマイクを埋め込んでみた。パテ製カプラは捨てたと思っていたのがジャンク箱の奥から出てきたので、それをマイクに装着することも出来る。このSR-Xはスペーサを入れてバイアス電圧を上げているし、イヤ・パッドもオリジナルではないし、振動膜のコーティングも何度かスプレーしており、今回の測定結果が標準的なSR-5のものではないことは予め理解して読んでほしい。測定は、今は公開されていないらしいBachagi.hさんのMySpeakerを使った。最近、他のフリー測定アプリも利用できるらしいが、MySpeakerは使い慣れているので。



カプラ無しで測定してみるとちょっとハイ上がりだがそこそこフラットだ。


そこで、イヤ・パッドを装着して測定すると;



500 Hz~1 kHzが少し盛り上がって5 kHz以上にアバレが出て来た。聴いているときには500 Hz~1 kHzが盛り上がっているという感覚は特に無いのだが。

パテ・カプラをかかませると高音域のアバレが減少するが、全体の傾向は変わらない。ただこの測定結果は1月に行った測定結果と大分違う気がする。違うのはイヤ・パッドと振動膜と前後の電極との距離を広げてプロバイアス化、そして振動膜の再々コーティング。色々魔改造が進んでいる。この測定結果の違いはイヤ・パッドの違いだろうか?

DenonのAD-H2000系列用のサードパーティ製のイヤ・パッドを使っているのだが、オリジナルに比べてやや分厚い。ふと思い出したのはStaxのSR-Xシリーズのパッドだ。時期としてはSR-5と同じころなのだが、SR-5が廉価版とされていたのに対し、より高性能なものとしてSR-Xと言うシリーズがあった。SR-Xの特徴は薄いイヤ・パッドで解像度重視と言われていた。発音体と耳との間に出来るキャビティを小さくすることで優れた特性を目指すとされていた。Staxでは、SR-3やSR-5のイヤ・パッドは耳を包み込むエンクロージャ型、SR-Xシリーズのは耳に軽く接触するプレッシャー型と区別していた。ただし、ユーザーからは、薄いパッドは軽く接触するというより耳を圧迫して痛くなりがちだという指摘がなされていた。

うちのSR-5改にはもう少し薄いイヤ・パッドの方が良いのかも知れない。



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