QUAD 405-2

整備と小改良を依頼されて弄っていたQUAD 405-2だが、弄り過ぎたのか完全に拗ねてしまった。購入したパワートランジスタが次々と昇天。これは困った。強烈に発振して一瞬で抵抗が焼き切れ、あるいはトランジスタがはじけたり!

最初にコンデンサーの値を読み間違って換装したことに端を発し、大変な事態となっている。焼きが回ったというか、ボケが進行しているのかも知れない。そういえばプリント基板の配線を追う視力も最近一寸頼りない。部品上の文字も読み辛い。スマホで写真に撮って拡大してやっと確認する始末。

腹を括って徹底的に研究するために405-2のジャンク(曰く、音が出ません)をヤフオクで落札。何とQUADの元箱入りである。スピーカー端子がボロボロで何とかバナナプラグがさせるように絆創膏とナットで工夫してある。

フューズ付IECレセプタクルやメイン・スイッチ、DINコネクタではなくRCA入力端子等から推測すると405-2でも後期のものだろう。上蓋と底板を止めるビスは僅かに螺子山に変形が見られたが内部は意外にきれいで弄った形跡はほとんど無い。各部をチェックして、わずかな修理で音が出た。出力端子の直流電圧を測るが30mV程度でまあ許容範囲。最初は壊れても良いスピーカーで音出し。暫くは頼りない感じだったが徐々に普通の音になった。そこで、Audionics CC-2改と入れ替えて裸のAcoustat モデル3を鳴らしてみる。特段問題無し。元気の良いCC-2改に比べしっとり抑制的かな?米国と英国に対する私の勝手な思い込みがそう感じさせるのだろうか?

この基板の電解コンデンサーやツェナー・ダイオードを換装して、依頼品の筐体にインストールして出来上がり。大仕事になってしまった(2020.12.29)。




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